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4-2.潮位の変化から地震予測は可能か?(1)

■潮位の変化と地震の発生に関係はあるのか?

最近の事ですが、 2002年1月1日から現在(2013年9月5日)までの 被害地震と潮位の変化(42例)を眺めていると、
ひとつの可能性がある事に気が付きました。
それは...

  • σが平常の値(0σ)から変化のピークに達するまでの日数(t0からtp)と、
    ピークに達してから地震が発生するまでの日数(tpからte)が似通っているのではないか。

という事です。(図 - 1参照)

図 - 1 σの上昇期間と地震発生との関係
図 - 1 σの上昇期間と地震発生との関係

そこで、σのピークが容易に読み取れる29の事例について、
σが平常の値(0σ)から変化のピークに達するまでの日数(tt)を読み取り、
ピークの日付に上記の値を加えた日付を「発生予測日」(th)として計算してみました。
その上で、実際に地震が発生した日付と発生予測日との差(Δt)の比較を行ってみました。
その結果を表 - 1に示します。

ここで問題となってくるのが、潮位偏差のσの立ち上がりをどの値から取るかという事です。
0σから取るのか、0.5σから取るのか、それとも1σからにすればよいのか...
今回の予測では0σから取った期間を採用しましたが、
ばらつきの標準偏差である1σから取るべきではないかとも考えます。

そこで、σがばらつきの標準偏差である1σから変化のピークに達するまでの日数(tt)として
同様の処理を行ったものを表 - 2に示します。

表 - 1 潮位偏差の変化に基づく地震予測の結果
(ttの立ち上がりを0σとする)

地震名Mσの立ち
上がり日
(t0)
σの
ピーク日
(tp)
σの立ち
上がりから
ピークまでの
経過日数
(tt)
発生予測日
(th)
地震発生日
(te)
予測日と
地震発生日
の差
(Δt)
Δtの絶対値備考
釧路沖6.92004/12/052004/12/050.582004/12/062004/12/06-0.250.25
新潟県上中越沖6.82007/07/142007/07/1512007/07/162007/07/1600
釧路沖7.12004/11/272004/11/2812004/11/292004/11/2900
宮城県北部
〔宮城県中部〕
6.42003/07/092003/07/1012003/07/112003/07/261515
釧路沖〔十勝沖〕8.02003/09/052003/09/0722003/09/092003/09/261717
福島県沖6.52011/05/292011/05/3122011/06/022011/07/315959
千葉県東方沖6.12012/03/062012/03/1042012/03/142012/03/1400
駿河湾6.52009/06/232009/06/2742009/07/012009/08/114141
十勝地方南部6.52013/01/192013/01/2782013/02/042013/02/02-22
東海道沖
〔三重県南東沖〕
7.42004/08/202004/08/2992004/09/072004/09/05-22
紀伊半島沖
〔三重県南東沖〕
7.12004/08/202004/08/2992004/09/072004/09/05-22
岩手県沿岸北部6.82008/06/302008/07/0992008/07/182008/07/2466
淡路島付近6.32013/03/212013/03/31102013/04/102013/04/1333
能登半島沖6.92007/03/022007/03/14122007/03/262007/03/25-11
台湾付近6.32013/05/132013/05/26132013/06/082013/06/02-66
岩手県沖6.62012/02/232012/03/07132012/03/202012/03/2777
福島県沖6.72010/01/272010/02/16162010/03/082010/03/1466
宮城県沖6.12005/11/012005/11/17162005/12/032005/12/0300前震を検知
本震は12/17
駿河湾6.22011/05/162011/06/02172011/06/192011/08/014343
三宅島近海6.22013/03/152013/04/02182013/04/202013/04/17-33
福岡県西方沖
〔福岡県北西沖〕
7.02004/11/292004/12/25262005/01/202005/03/205959
静岡県東部6.42011/01/202011/02/21322011/03/252011/03/15-1010
宮城県沖6.32002/09/162002/10/25392002/12/032002/11/03-3030
青森県東方沖6.12002/09/152002/10/24392002/12/022002/10/14-4949
新潟県中越地方6.82004/07/102004/09/10622004/11/112004/10/23-1919
茨城県沖6.32005/07/042005/09/08662005/11/132005/10/19-2525
三陸沖7.32010/09/042010/11/24812011/02/132011/03/092424
三陸沖9.02010/09/042010/11/24812011/02/132011/03/112626
宮城県沖6.02013/04/102013/07/05862013/09/292013/08/04-5656

比較した結果を見ると、

発生予測日と地震発生日が一致した例が5例(17.2%)
発生予測日の前後1週間以内に地震が発生した例が12例(41.1%)
発生予測日の前後1ケ月以内に地震が発生した例が8例(27.6%)
発生予測日の前後2ケ月以内に地震が発生した例が4例(13.8%)

となりました。
また、σの立ち上がりからピークまでの経過日数(tt)が短いほど
予測精度(Δt)が向上しているようにも思えます。
そこでΔtの絶対値とttとの間で相関を取って見る事にしました。 結果を図 - 2に示します。

図 - 2 ttとΔtの絶対値との関係
図 - 2 ttとΔtの絶対値との関係

サンプル数が少ないのでR2値は小さいですが、
ttが求まれば何とか予測精度の割り出しが出来そうです。

例えば tt = 18日の場合、
予測精度 Δt = 0.3039 * tt + 5.7169 ≒ 15.90(日)
となります。